『アサシンクリードII』レビュー

前作『アサシンクリード』は、批評家とプレイヤーがその良さについて意見を戦わせたりと、2007年で最も物議を醸した作品の一つであった。2008年発売の『ミラーズエッジ』と同様に、皆このゲームの類を見ないビジュアル処理能力、非凡な設定、オリジナリティに夢中になった。しかし、操作性の点で意見が分かれた。

今回の物語は未完の前作から幾分時が経っていて、知らない内に実験体にされていたDesmondが、“現代の”アサシンであるLucy Stillmanと共に、前作にも登場した未来の研究所から脱出し、アニムス2.0を使ってアサシンの血脈を追体験することで、もう一度アサシンとしての能力に目覚める、という内容である(この時、エデンの果実と呼ばれる物を探しているテンプル騎士団との未来の戦いで支柱となる、アサシン側の人間としてプレすることになる)。

横柄な若き貴族であるEzio Auditore da Firenzeとなり物語をすすめる訳だが、この巨額の制作費を投じた続編は、ルネッサンス時代のイタリアの様子や雰囲気を再現するためにどんなことでもした、ということが明らかに見て取れる。ベネチア、フィレンツェ、ローマ、田園豊かなトスカナの威風を取り入れるなど、『アサシンクリードII』ではスケールの大きさやバラエティの豊かさを確かに感じ取れる。

Ezioの物語にしっかりと焦点を当てており、前作同様、『アサシンクリードII』はやはりゆっくりとしたペースアップで、血と死で満たされる前の精巧に作られたその世界は言うまでもないが、明らかにデザイナーたちは物語の部分を目立たせることに専念している。ユービーアイソフトはこの15世紀のアサシン像を、300年前の先祖(彼については、この続編で巧妙に学ぶことが出来るようになっている)よりも幾分しっかりと肉付けしたくてたまらないようで、 Ezioについてより深く知ることが出来る。

Ezioの物語は、もっとより個人的で、家族に関する話であり、この時代・場所のテーマにふさわしいものとして際立つだろう。しかし、『アサシンクリードII』では、Leonardo da Vinci、Niccolo Machiavelli、Caterina Sforza、Lorenzo de’ Medici、the Pazzi Family、Pope Alexander Ⅵなどの有名人たちもふんだんに取り入れている。

アクションの観点から見ると、前作と同様のオープンワールド型ミッションが含まれており、それらは巨大で活気に満ちている街で発生する(いまや、むしろ“有機的”とも感じる)。そこで重要ターゲットを暗殺して物語を進めるために、フリーランニングスタイルで走ったり、戦ったり、登ったりすることになるのだ。ユービーアイソフトは、多くのアイテムを用意するなど、いまやこういった脇を固める要素がメインストーリーと同じくらい重要であることを見せようと、あらゆる手を施してきている。金銭も重要で、モンテリッジョーニの別荘の周りに私有でルネッサンス様式の村を作ることも出来る。

既述したとおり、ミッション場面では前作よりかなり多くの通常場面との違いがあるわけだが、一方で、ベニスのようなすばらしい舞台背景など、ゲームの基盤となる部分はさらに緻密さを増しており、これらの重要な要素は前作からの目立った改善点とも言える。特にもっと後の部分の暗殺任務のいくつかは、とても満足のいくものであった。

前作『アサシンクリード』は駄作だったというわけでは決してないのに、我々は今作の純然たる野心、舞台背景の大胆さ、物語、キャラクター描写に打ちのめされた。この続編はかねてからあった操作性に対する多くの懸念にうまく対処し、一方で、前作をあんなにも素晴らしい現実逃避ができる1枚にした要素をさらに拡充し、この続編を軸とした本当に極めて重要な人気作品をユービーアイソフトが現実に作り上げようとしているということを、納得させられたままでいる。

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